南伊豆

ハリスの領事館「玉泉寺」(下田市)

伊豆の情景 南伊豆

「玉泉寺」は、下田の初代総領事として着任(1856年)した「タウンゼント・ハリス」が領事館を開いたお寺で、国の指定文化財、史跡となっています。

「玉泉寺」は下田から徒歩で25分ほどですが、バス便もあり、下田駅より「須崎・爪木崎」行バスで、「柿埼神社前」で下車徒歩2分です。

 

よく知られているタウンゼントハリスと「お吉」の哀話はここで生まれています。召使として仕えた「お吉」の哀話が有名になり「唐人お吉」として知られるようになりました。

唐人お吉の哀話は、ハリスの居住している玉泉寺に通うお吉に対する人々の嘲笑に耐え切れずに、酒におぼれ世間から孤立し、孤独の中で50歳の短い生涯を閉じたと聞かされていますが、別の説もあるようで、史実やフィクションが混在しているようです。

 

ハリスの病気を癒すために牛乳が求められて、隣村の白浜で調達しますが、日々2合の量を調達したようです。その牛乳発祥の碑があります。

玉泉寺は日露和親条約の交渉の場としても使われ、ロシア・ディアナ号高官が滞在し、安政の大地震の津波で亡くなったディアナ号乗組員の墓と、ペリー艦隊乗組員の墓もあり、当時の歴史の一端に触れることができます。

 

総門の脇に第39代アメリカ合衆国大統領ジミー・カーター大統領が来訪した記念碑があり、昭和54年6月27日に夫人とお嬢さんを伴い玉泉寺を訪問し、ペリー艦隊将兵などの墓地をお参りしています。

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下田市「玉泉寺」山門
玉泉寺山門
下田市「玉泉寺」ジミー・カーター大統領来訪記念碑
ジミー・カーター大統領来訪記念碑
下田市「玉泉寺」牛乳発祥の碑
牛乳発祥の碑(日本で最初にハリスが飲んだとされ)
下田市「玉泉寺」外人墓地
ディアナ号乗組員などの外人墓地
下田市「玉泉寺」ハリス記念館
境内にあるハリス記念館
下田市「玉泉寺」全景
玉泉寺

 

アジサイの花園「下田公園」(下田市)

伊豆の情景 南伊豆

下田駅から徒歩20分ほどの「下田公園(城山公園)」は、北条氏が南伊豆の防衛として築城した山城の下田城の後を公園にしたものです。私が幼少のころは城山公園として親しまれていましたね。

下田公園は下田港を見下ろす小高い丘の上にあり、冬には椿、春にはツツジ、初夏にはアジサイと花の景観が楽しめる10万坪にも及ぶ広大な自然公園です。

 

特にアジサイは50種、300万輪が植栽されており、下田港を見下ろす公園一面がアジサイの群生エリアとなり見事な花風景が楽しめます。

園内の開国広場には、下田開港100年を記念して建立された開港記念碑があり、毎年5月の「黒船祭」には、黒船祭式典のメイン会場にもなります。

 

開国記念碑の文字は吉田茂のもので、ペリーとハリスの二人の言葉が刻まれており、記念碑の言葉の選択にはマッカーサー元帥も関係していたとのことです。

また、開国広場の手前には第39代米国大統領ジミー・カーターの訪問を記念した記念碑があるなど、開港広場は日米交流のシンボル的な場所となっています。

その他、下田生まれで日本商業写真師の祖といわれる「下岡蓮杖」碑も建立されています。
※写真をクリックすると拡大した写真がご覧になれます。

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下田市「下田公園」黒船祭の開国記念式典
開国記念広場での黒船祭式典
下田市「下田公園」開国記念碑
開国記念碑
下田市「下田公園」ジミー・カーター大統領来訪記念碑
ジミー・カーター大統領来訪記念碑
下田市「下田公園」展望台より下田海中水族館を望む
お茶ヶ埼展望台下の下田海中水族館
下田市「下田公園」アジサイの散歩道
アジサイの遊歩道
下田市「下田公園」なまこ壁とアジサイの光景
なまこ壁とアジサイの花風景
下田市「下田公園」アジサイ群落越しに下田港を望む
アジサイを前景に下田市街を望む

 

女性の寝姿の「寝姿山ロープウェイ」(下田市)

伊豆の情景 南伊豆

下田市街から見ると女性の寝姿に見えることから呼ばれている「寝姿山」頂上に登るには、伊豆急下田駅から徒歩1分ほどの「寝姿山ロープウェイ」を利用します。

10分程度で着くロープウェイの終点は、ちょうど寝ころんだ女性の胸元当たりになります。

 

頂上にある寝姿山自然公園からは、天気が良ければ大島をはじめとする伊豆七島を望むことができ、幕末の黒船来航時に見晴らし台が置かれていた頂上からは、眼下に下田湾を見下ろすことができる外に、水仙の群生地で知られている「爪木崎」、ハリスが領事館を開いた「玉泉寺」など、名所・史跡も遠望できます。

 

湾内外を遊覧している黒船造りの遊覧船を眺めると、幕末に入港した黒船を連想させます。

自然公園内には良縁や縁結び、子宝、安産などにご利益があるとされる「愛染堂」や、椿、桜、アジサイなど、季節の花に彩られた花苑がありますので散策にお勧めです。

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下田市「寝姿山ロープウェイ」ロープウェイ駅
下田ロープウェイ入口
下田市「寝姿山ロープウェイ」寝姿山山頂駅からの下田市街
寝姿山山頂駅から下田市街を望む
下田市「寝姿山ロープウェイ」寝姿山山頂駅からの下田市街
下田湾を見下ろす
下田市「寝姿山ロープウェイ」眼下の黒船遊覧船
下田湾を遊覧する黒船観光船
下田市「寝姿山ロープウェイ」愛染堂を訪れた米水兵
愛染堂を訪れた米水兵
下田市「寝姿山ロープウェイ」米水兵の記念撮影
黒船祭りで訪れた米水兵の記念撮影
下田市「寝姿山ロープウェイ」寝姿山山頂から伊豆七島を望む
寝姿山から遠く伊豆七島を眺める

 

開国の面影残す「ペリーロード」(下田市)

伊豆の情景 南伊豆

伊豆下田が歴史に大きく登場するきっかけは、1854年にペリー提督が率いる艦隊が
下田港に現れたときに始まります。

この時、下田の人々の驚きは想像以上だったと思いますが、それ以上に驚いたのが下田の幕府関係者だったでしょう。

 

この艦隊の乗員が上陸(上陸記念碑があります)して、日米の下田条約が結ばれた「了仙寺」まで向かう平滑川を挟む石畳の小道が「ペリーロード」です。初めて見る艦隊の船員の異装を見て驚いたことでしょう。

 

現在は、このペリー艦隊来航を記念して毎年5月に米海軍も参加した「下田黒船祭り」が開催されています。

ペリーロード脇には、ロシア使節プチャーチンと日露和親条約が調印された「長楽寺」や、旅雑誌でよく紹介されるカフェ、ショップなどがあります。

 

また、上陸記念碑からペリーロードに至る道脇に明治4年に建築され、下田の特徴的な建築様式である、なまこ壁と伊豆石を用いた「澤村邸(下田まち遺産に登録)」もあります。

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下田市「ペリーロード」ペリー上陸地点記念碑
ペリー上陸記念碑
下田市「ペリーロード」ペリー上陸地点の米兵
ペリー上陸地点と米水兵
下田市「ペリーロード」1829年製30ポンド砲
道脇の1829年製30ポンド砲
下田市「ペリーロード」夕暮れのペリーロード
夕暮れのペリーロード
下田市「ペリーロード」夕暮れのペリーロードとアジサイ
街灯に染まるアジサイ
下田市「ペリーロード」灯がともる夕暮れのペリーロード
夕暮れ時のペリーロード
下田市「ペリーロード」ペリーロードの一風景
ペリーロードの一部
下田市「ペリーロード」ペリーロード脇の「澤村邸」
澤村邸(見学できます)
下田市「ペリーロード」ペリーロード脇の「長楽寺」
長楽寺
下田市「ペリーロード」アジサイのペリーロード
アジサイ咲く季節のペリーロード

 

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