ライフプラン研修「退職貧乏を防ぐ」

高年齢雇用安定法の改正により65歳までの継続雇用が可能で、65歳までの収入に期待が持てそうですが、過剰な期待は禁物です。

FR014_L_burogu_br多くの場合は、60歳定年前と比べると収入は大きく減り、4割減の業界もあります。

一方、支出はどうでしょうか。総務省のデータでは、2人世帯でみると50代の月平均消費支出は33万円で、60代は約28万円、70歳以上は24万円弱となっており、年齢を重ねるにつれ、生活費は下がっていきます。

 

60代前半は、年金生活の準備段階として生活費をしっかり絞っていきたいものです。
「本当に必要なものは何かを考えるようになった」、「夫婦で目的別貯蓄をはじめた、節約ばかりでなく余生を楽しみたい」等の話を聞きます。

老後資金以外に「退職後も社会とつながっていたいがどうしたらよいか」、「退職後の生きがいをどうやって見つけるか」等、退職後の人生自体に不安を感じている方が多いです。

 

退職を控えた社員向けのライフプラン研修で「会社を辞めたら、やりたいことは何ですか」を先ず問いかけます。これからどんな生活を送りたいのか、自分の価値観を再確認することが大切です。

やりたいことを明確にすれば、それを実現するために資金をどう捻出するか知恵を絞ることができます。

 

以下に老後のマネープランを立てるポイントをまとめてみました。

  • 自分が何をやりたいかを考える(いくらあるかはその後で)
  • 60歳からの「イベント(リフォーム、車買換え等)」予定、かかる費用を書き出す
  • 60歳までに自ら用意できる「老後資金」と「退職金」を見積もる
  • 60歳以降の収入の見込みを立てる(継続雇用や公的年金など)
  • 大まかにcの資金とbの費用を比較し、イベント費用が賄える場合は残りを生活費に回す。賄えない場合はイベントに優先順位をつける。
  • 年齢ごとに生活支出の総費用を試算し、eの結果とdの収入とで、平均余命プラスまでの収支の試算を確認する

 

人生は人により様々で、価値観も異なります。西田敏行さんがナレーターをしているテレビ番組「人生の楽園」をよく見ますが、登場される皆さんはそれぞれ周到な準備をしてセカンドライフを楽しんでいます。

放映されるのはセカンドライフの成功例のみと思われますが、様々な生き方があるものです。