企業年金「リスク抑制型運用」
企業年金の運用商品は、従業員の年金支払いなどに備えた企業からの資金を運用会社が
運用の受託をし、株式や債券で運用します。
多くは株や債権比率を固定するタイプが多いですが、昨今のマイナス金利や投資環境のブレの大きさから運用成績を落とし運用利回りがマイナスに陥ったケースも多く見受けられます。
こうした状況の中で、運用する資産の分配比率を固定せずに株式や債券、為替へ機動的に分散投資するのが特徴の「リスク抑制方バランス運用」が注目されています。
株安と金利の上昇(価格は下落)が続けば、現金の比率を増やすなどしてリスクを回避する仕組みです。
このリスク抑制方バランス運用は、企業年金受託会社の受託額が増えているようで、受託会社によっては受託額の数割にも達しており、今後も増加することが予測されます。
一般の資産運用向けにも、リスク抑制型バランス運用を用いた運用商品の発売が続き、好評のようです。運用益は多くは望めませんがリスクが抑えられることが人気のようです。
個人が運用責任をもつ確定拠出年金の運用商品としても魅力のある商品の一つになるものと思われます。
令和2年3月初日の世界の株価は、コロナウイルスの拡大を警戒し世界的に大幅な同時株安が進行し、リスク抑制型ファンドも一時的に下がりましたが、その後持ち直しています。